会長声明 2010年11月25日 (木)
秋田弁護士会所属会員の殺害事件に対する会長声明
本年１１月４日午前４時５分ころ，秋田弁護士会所属の津谷裕貴弁護士が，秋田市内の自宅で，侵入してきた男性に殺害されるという，痛ましい事件が発生した。
被疑者は現行犯逮捕されており，報道によれば，被害者がかつて受任していた離婚事件の相手方であったとのことで，弁護士業務に関して恨みを抱いて事件を起こした可能性が高い。
本年６月２日にも，横浜弁護士会所属の弁護士が，事件の相手方に法律事務所内で胸部等を刃物で刺され死亡するという事件が発生しており，半年もたたないうちに再び不当な暴力によって弁護士の命が奪われたことは，誠に痛恨の極みである。
日本弁護士連合会消費者問題対策委員会委員長という要職にあって，消費者被害の防止・被害回復の活動の先頭に立って活躍をしていた中で，突然，理不尽に命を奪われた被害者の無念と遺族ら関係者の深い悲しみは察するに余りあり，当会としても心よりご冥福をお祈りする。
このような犯罪行為は，社会正義の実現と基本的人権の擁護を使命とするわれわれ弁護士の業務に対する重大な挑戦であり，断じて許されるものではない。
当会は，このような凶行を強く非難するとともに，卑劣な暴力に怯むことなく，弁護士の使命を全うするため引き続き全力を尽くす決意であることを，ここに表明する。
２０１０年（平成２２年）１１月２５日
福井弁護士会
会 長 井 上 毅