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2020年04月08日 (水)

R1.3.6 娘へのストーカー行為の対処法は 伊藤幸平

Q)私の娘は、元交際相手の男性から、毎日のように勤務先の周辺をうろつかれたり、帰宅の際は後をつけられたり、SNSから多数のメッセージ送信が来たり等のストーカー行為を受けています。私も娘も日々不安を感じていますが、何か対策はないのでしょうか。


A)恋愛関係のもつれ等からつきまとい等といったストーカー行為を受けている場合は、「ストーカー行為等の規制等に関する法律」(ストーカー行為規制法)を利用して、警察から相手方に警告や禁止命令を出してもらうことが考えられます。「警告」は警察から相手方に今後つきまとい等をしてはならないと告げてもらうもので、「禁止命令」は相手方につきまとい等を禁止するとともに違反した場合に刑事罰の対象とするものです。また、警察に援助申出を行うことで、ストーカー行為等による被害を防止するための措置を行ってもらうことができます。ストーカー行為規制法は2016年の改正により、LINE等のSNSによるメッセージ送信についてもその対象に含まれるよう拡大され、また、禁止命令、罰則等も強化されています。まずは警察に相談に行くのが重要であり、自分一人では警察に行くのは不安だということであれば、弁護士に同席してもらってもよいでしょう。

 その他、弁護士が行える対策としては、もし交際中に相手方から暴行・脅迫があり今後もそのおそれが大きい場合、裁判所に対して接近禁止等の保護命令の申立を行うことが考えられます。これも相手方が違反した場合は刑事罰の対象となります。また、損害賠償請求等の民事的な請求を行って、相手方に自分の行為の違法性を認識させる方法も考えられます。

本件のようなストーカー行為事案では、加害者は力の弱い相手に執拗に攻撃を加える傾向があります。そのため、被害者側は、本人や家族だけで悩むのではなく、警察や弁護士といった専門家に協力を求め、組織的に対応することが重要です。法テラスではDV・ストーカー等事件専門の相談窓口が2018年1月から開設されており、福井の弁護士が対応に当たりますので、まずはご相談ください。

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