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お知らせ

2016年06月09日 (木)

H28.6.9 弁護士の選び方 前波裕司

Q 取引先とトラブルになりました。弁護士さんに相談しようと思いますが,実際,弁護士さんはどう選べばいいのでしょうか。会社のこれからに影響することですし,すごく気になります。

 

A 何かあった場合に相談できる弁護士を知っている方は未だ少数派です。直接知らなくても知人の話を聞いたことがあるなどして直接弁護士の事務所に連絡を取られる方もおられますが,全く手がかりがない方が,これから弁護士にアクセスする方法としては,大きく分けると,紹介によるものと法律相談などによるものに分けられると思います。

紹介による場合は,知人に相談するなどして紹介を受けることになりますが,予め弁護士の情報を聞くことも出来ますし,弁護士の側でも,既に知っている紹介者が間にいることになるので,安心できる面があります。

法律相談などによる場合は,弁護士会や法テラス等の様々な団体が時間を決めて法律相談を行っていますし,弁護士の広告も増えていますので,行きやすい相談に行ってもらえればいいと思います。

問題となるのは,いろいろ弁護士がいる中で,弁護士にも個性がありますし,どう選ぶかということです。弁護士であれば誰でも同じではありません。広告をしているところや弁護士がたくさんいるところがいいというわけでもありません。ここからは,私見になりますが,弁護士が与えるのは手続的満足,簡単に言うと,依頼者の利益のためにベストを尽くすことです。依頼者の側から見ると,弁護士の活動が納得できるものでなければならないと思います。そのためには,自分の言っていることや求めていることを弁護士が正確に理解しているか,自分が弁護士の話を聞いて納得できているか,を判断材料にしてもらえればいいと思います。弁護士だから大丈夫だ,という考えもあるようですが,法的技術があることと,法的な満足を与えるかどうかは,別問題です。話がかみ合わないと感じたまま事件を処理したり頼んだりすることは,依頼者にとっても弁護士にとってもいいことにはなりません。逆に,自分が信頼できる弁護士に頼んだ場合には,望んだ結果にならなくとも納得できる場合もあるかと思います。むしろ,この人に任せて負けるのであればやむを得ない,という信頼が出来ることがベストと思います。

たまたま縁があった弁護士を盲信するのではなく,それぞれの判断で弁護士を選んで頂けたら,と思います。

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