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お知らせ

2016年03月10日 (木)

H28.3.10 親の財産管理 紅谷崇文

Q 母の介護を母と同居している兄夫婦に任せていますが、財産の管理について妹である私には何も教えてくれません。母は、認知症で財産を管理することは出来ず、亡くなった父の財産をすべて相続して相当な財産を持っているので、正しく管理しているか不安です。

 

A 財産の管理が自分で出来なくなった人に代わり、家庭裁判所が成年後見人を選任して身の回りの世話や財産の管理を行う制度があります。この制度では、財産管理を任された人(=成年後見人)が本人に代わって生活に必要な契約を締結し、裁判所に定期的に財産の管理状況を報告しなければなりません。

成年後見人は、家族が就任する場合もありますし、弁護士などの第三者が就任する場合もあり、管理する財産の内容や家族の意向を踏まえて、家庭裁判所が決定します。

お母様の場合も、この制度を利用することをお勧めします。手間や費用はかかりますが、適切な財産管理が期待できます。お兄様は面白くないと思うかもしれませんが、本来の正しい形のお母様の財産管理方法であり、今後お母様が介護施設に入所する場合などの契約手続きをスムーズに締結できるなどのメリットがあることを説明し、手続きを進めてみてはどうでしょうか。さらに、将来のことを考えると、「親の財産はもっとあったはずだ。」という争いは、実は、遺産相続ではよくある問題の一つで、その問題を未然に防ぐことも出来ます。それでもお兄様が嫌がる場合は、何かあるのかもしれません。成年後見開始の申立ては母親の子であるあなた自身も可能なので、兄妹の関係は悪くなるかもしれませんが、あなたの判断で始めることも出来ます。詳しくは、弁護士にご相談ください。

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