会員執筆記事

R1.6.20 個人情報、悪用の心配は? 清水健史

Q インターネットで買い物をしたり、お店で会員カードを作ったりする場合に、名前だけでなく、住所や電話番号などの個人情報を書きます。ときどき、悪用されないか心配になりますが、個人情報を教えても大丈夫なものでしょうか?
A 私たちの個人情報を守るために、個人情報保護法という法律があります。この法律ができる前は、お店でも会社でも、軽い気持ちで情報を集めていましたし、集めた情報を大事に扱っていたともいえませんでした。しかし、インターネットが普及して個人情報のやり取りが増える一方、ストーカーやオレオレ詐欺など、住所や電話番号の情報を使われた犯罪が数多く発生したことから、保護が必要だという意識が高まり、この法律ができました。

個人情報保護法では、例えばお客さんから個人情報を集めて管理する会社やお店等は、①お客さんに情報の利用目的を伝えなければならず、また、②情報を別の目的に使ったり、勝手に第三者に提供したりしてはならず、③情報を安全に管理しなければならない、とされています。悪用や盗用には、刑罰が適用されます。問題があれば、事業者を監督する政府の個人情報保護委員会の相談ダイヤル(03-6457-9849)、国民生活センターや各自治体の消費者センター(統一相談ダイヤル188)に相談することもできます。

これで安心のようにも見えますが、中には、法律を守らない事業者もいます。また、店員や従業員による悪用や、パソコンがウィルスに感染したり第三者に盗まれたりして、意図せずに情報が漏れることもあります。ですから、個人情報を渡すときは、信頼できる会社やお店に限り、必要な場合に限って渡す、という心がけも重要です。
私たちは、自分の情報だけでなく、家族、知り合いの情報など、たくさんの情報を持っています。事件に巻き込まれるようなことのないよう、情報を大事に扱うことを心がけたいですね。

福井新聞

福井新聞の一覧へ戻る