会員執筆記事

H28.10.12 少年付添事件について 太田宏史

私の息子は現在高校2年生なのですが、最近、同級生の友達同士のケンカで怪我をしました。その後、弁護士から「今回の件は申し訳ありませんでした。私は加害者の付添人なのですが、被害弁償をさせて頂けませんか。また、加害者の少年からの謝罪文を受け取って頂けないでしょうか。」と連絡がありました。そもそも付添人って何なんでしょうか?そして、どのような対応をすればいいのでしょうか?

 

20歳未満の者が犯罪を犯した場合、原則として少年審判を受けることになります。この際に、少年の為に活動する立場の人のことを、「付添人」といいます。付添人は、単に犯罪等の非行事実や情状について争うだけでなく、非行のある少年に対して自身の性格を見つめなおすよう働きかけたり、立ち直りのための環境の調整をしたりなど、少年を立ち直らせる活動に重きを置いて活動します。

この立ち直らせる活動に重きを置く点が、いわゆる刑事弁護人と異なるところと言えます。

少年に対し、なぜ成人の場合と異なる特別な手続きを設けているのかと言えば、少年はまだ発達途上の段階にあるため、大人と比べて変わる力(可塑性)があることから、罰を受けさせる視点だけでなく、むしろ立ち直らせる視点に重点を置いてその処遇を決める方が少年の為にもなるし、ひいては社会の為になると考えられているからです。

そこで、付添人は、今回のように被害者に対する被害弁償等を通じて、少年に反省を促し、立ち直りの機会に繋げています。

今回の件についてお答えしますと、まずは謝罪文の内容を見て、そして付添人に対し被害者側の意見をお伝えすることを検討されたらいかがでしょうか。付添人も、被害弁償をするだけでなく被害者側の気持ちをよく聞き、それを少年に伝えて反省を促していきたいと考えていると思います。また、友人同士のケンカということなので、ケンカに至る背景事情も大切ではないかと思われます。いずれにしてもお子さんの気持ちを聞き、また付添人ともよく話をした上で、円満な解決となることを期待しています。

日刊県民福井

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