会員執筆記事

H28.7.20 相続放棄 小前田宙

Q 私は夫と子ども2人の4名で生活していました。ところが、私の夫が、先日亡くなってしまいました。夫は、生前、自営業を営んでいたのですが、商売をするにあたって、多額の借金をしていたことが判明しました。

私と子どもは相続人としてこれらの借金を支払わなくてはいけないのでしょうか。

 

Aご質問のケースでは、旦那さんの相続人はあなたとお子さん2人ということになります。相続の対象には、預金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借金といったマイナスの財産も含まれます。旦那さんが亡くなったことを知った日から、3ヶ月間、相続放棄の手続きをとらないと、あなたとお子さんが借金を相続することになります。

借金を相続しないためには、家庭裁判所に相続放棄の手続きを行わなければなりません。相続放棄をするとあなたとお子さんが、旦那さんの借金を相続することはなくなります。

ただし、同時に、旦那さんの預金や不動産といったプラスの財産を相続することもできなくなります。

相続放棄ができるのは、旦那さんが亡くなったことを知った日から3ヶ月と短いので注意が必要です。

もう一つ注意しないといけないこととしては、相続放棄前に旦那さんの財産に手をつけてはいけないということです。

相続放棄の手続きを行う前に、亡くなった方の財産を売却したり、隠したりした場合には、相続放棄をすることができなくなります。

また、旦那さんに借金があった場合でも、貸金業者が法律で定められた以上に利息を受け取っているというケースがあり、すでに借金が無くなっているかもしれません。この場合、法律で定められた利息で借金を計算し直すと借金が減り、場合によっては貸金業者からお金(過払い金)を請求できることもあります。

相続をするか相続放棄をするかについては、ここで述べたこと以外にも専門的な判断を要する場合が多く、まずは専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

日刊県民福井

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