会員執筆記事

H28.8.25 いじめ対応について 小池麻里子

Q 中学1年生の娘が1学期の途中から学校を休みがちになりました。同じクラスの生徒から悪口を言われる、持ち物を隠されるなどのいじめを受けているようです。もうすぐ夏休みが終わりますが、元気がなく心配です。親はどのように対応したらよいでしょうか。

 

A いじめの存在が疑われるようであれば、ご家庭で抱え込まず専門機関に相談することをご検討ください。

相談先としては、まず学校があります。深刻ないじめ事件が後を絶たない現状を踏まえ、2013年に「いじめ防止対策推進法」という法律ができました。この法律は公立・私立問わずすべての学校に対して、いじめの防止や相談のための体制を整え、いじめを受けている子の立場に立って積極的に問題解決に取り組むよう求めています。

学校に相談しにくい場合には、学校外に協力を求める方法もあります。県・市町村の教育委員会、県総合福祉相談所(子ども・女性支援課)、法務局の人権擁護課などがあります。被害が重大な場合は警察へ被害届を出したり、加害者側に損害賠償を請求したりすることも考えられます。

ご質問のケースでも、学校やその他の相談機関と協働して問題解決ができれば何よりです。娘さんが元気になることが最終目標ですので、まずは娘さんの気持ちに寄り添い、どのような解決を望むのかよく耳を傾けてあげてください。

福井弁護士会はいじめや不登校など子どもに関する悩み全般の相談を受け付ける「子どもの悩み110番」を、福井大学との共催で定期的に実施しています。お困りのことがあれば、ご相談ください。

 

 

次回の「子どもの悩み110番」は、9月10、11日に福井大教育学部附属教育実践総合センタ-で開く。時間は両日とも午後1時~同9時。大学のスタッフや医師、弁護士が子ども本人や保護者らの相談に答える。直接来場するか、電話、ファクスをすればよい。料金無料、予約不要。電話は0776-27-2061か2062(当日のみ)、ファクス=0776-27-8971(常設)。事前の問い合わせ森透(福井大学客員教授)=☎090(8265)7228まで。

福井新聞

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