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H31.3.21 架空請求詐欺に注意を! 野条泰永

Q: 自宅に,「インターネットサイトの利用料が未払い」「1週間以内に連絡がなければ,法的手続を採り,財産を差し押さえる」と書いた「訴訟最終告知書面」と題するハガキが届きました。私自身にはまったく身に覚えがありませんが,連絡をしないと法的手続を採るとされており,とても不安です。どうしたらよいでしょうか。

A: 昨今,ハガキやメール,封書などの連絡手段を用いて,実体のない請求を行う架空請求詐欺事案が増えています。困惑した被害者がハガキ等に記載された連絡先に連絡すると,架空請求業者は言葉巧みに金銭支払いを要求し,銀行振込,コンビニエンスストアでの収納代行,プリペイドカードでの支払い等の方法によって金銭をだまし取ります。

消費者庁の発表によれば,平成29年の1年間に全国の消費生活センターに寄せられた架空請求詐欺の相談は約20万件に上り,前年の平成28年と比べると約2倍に急増しています。さらに,裁判所や法務省,あるいは実在の民間企業の名をかたって架空請求が行われるなど,詐欺の手口が巧妙化しています。

このような架空請求詐欺による被害にあわないために,身に覚えのない金銭請求の連絡を受け取った場合には架空請求の可能性を疑い,ハガキ等に記載された連絡先に連絡をすることは控えて,請求の当否をしっかり確認する必要があります。受け取った請求が架空請求かどうかを判断することは難しい場合も多いため,最寄りの消費者センターや,弁護士,警察に相談して下さい。メールや書面の記載内容から明らかな詐欺と判断出来る場合もありますし,消費者センターが集約している同種被害事例から架空請求と判断出来る場合もあります。さらに,架空請求の事例が専門機関に多数集積されることによって,行政や司法,警察における必要な対策につながり,社会全体で架空請求詐欺被害の拡大を防止することが出来ます。

不審な請求を受け取った場合は,すぐには送金や連絡の求めに応じず,消費者センター,弁護士,警察等に相談しましょう。

福井新聞

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