会員執筆記事

H30.5.17 家族の借金 漆間圭吾

Q:同居している30歳の息子が、私の知らないうちに消費者金融から借金をしていたようで、借入先から返済を督促する通知が届きました。息子のしたことなので、私が返済資金を用意しようと思いますが、息子には浪費癖があり、借金のことも重く受け止めていないようで、今後また借金をしないか心配です。息子が今後借金をできないようにする方法はないでしょうか。

A: あなたの意向だけで息子さんが借金をできないようにする方法は、基本的にはありません。

貸付自粛制度という、日本貸金業協会に今後貸付を受けることを自粛する旨の申告を行い、貸付がなされないようにする制度がありますが、この制度を利用するためには、原則として本人による申告が必要で、家族が申告することはできません。また、無計画な借金をしてしまったことについて、精神障害や精神的な病気が影響している場合には、裁判所に保佐人などを付けてもらい、不必要な借金をしないようにコントロールしてもらうという方法も考えられますが、単に浪費癖があるという理由だけでは、この方法を利用することはできません。

そのため、息子さんに保佐人などを付けられる事情がないのであれば、今後また同じことを繰り返さないようにするためには、息子さんとよく話し合って問題点を自覚してもらい、息子さん自身に問題解決に向けて動いてもらうことが重要です。あなたが返済資金を用意することをお考えのようですが、今ある借金を返済するだけでは、息子さんが抱える問題の根本的な解決には繋がりません。また、息子さん自身が弁護士に相談することによって、債務整理や自己破産といった具体的な対応策の検討が可能になりますし、あなたが返済資金を用意する必要もなくなるかもしれません。

今ある借金の問題を解決するだけでなく、今後また同じことを繰り返さないようにするためにも、息子さん自身が弁護士と相談されることをお勧めします。

福井新聞

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