会員執筆記事

H29.7.20 カード被害について 西尾祐馬

Q.昨日、クレジットカードを紛失し、クレジットカード会社に利用の停止をしてもらったのですが、何者かに既に10万円分の買い物をされていました。この代金は、私が支払わなければならないのでしょうか?

 

A.今日の日本において、ほとんどのクレジットカードには、紛失や盗難に遭った場合などに備えて、保険(紛失・盗難保険と呼んでいる会社もあります。)が付けられています。そのため、この紛失・盗難保険が適用されれば、不正に利用されたクレジットカードの代金の損害額分の支払いを免れることができます。

ちなみに、一例として、某カード会社の紛失・盗難保険の適用について、次のように説明されています。

 

「万一、カードが不正利用された場合は、紛失・盗難をお届けいただいた60日前にさかのぼり、それ以降の損害額を弊社が負担します。」

 

このように、原則として、紛失や盗難に遭ったクレジットカードの不正利用に伴う損害をカード会社が負担することとされています。

しかしながら、一方で次のようにも説明されています。

 

「ただし、カード保管義務に違反していた場合は、お客様にご請求させていただく場合がございます。」

 

つまり、紛失・盗難の原因について、カードの保有者側に見過ごせない何らかの落ち度があった場合には、紛失・盗難保険の適用はなく、不正に利用された分の代金をカード保有者自身が負担しなければならないということです。過去の裁判例では、カードと共に暗証番号が記載されたメモを入れていたなどの事情があった盗難事例で、カード会社側の請求が認められた事例もありますので、このような場合には、紛失・盗難保険の適用が受けられなくなる可能性があります。

クレジットカードの設定によっては、カードが不正利用された場合、その金額が数百万円にも上ることもありますので、クレジットカードの保管にはくれぐれも十分注意してください。

福井新聞

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